思い出迷子は負けのはじまり

趣味はジャニーズです

みんなのOnly One

“恋”という字は“変”という字に似ている。

 随分昔のドラマで主人公の女の子が言っていた台詞だが、そのドラマのストーリー、キャスト等全く覚えていないのにこの台詞だけはずっと頭に残っている。確かそのあと、「人は恋をすると変になるらしい」と台詞は続く。


 恋をした訳でもない私ですが、とてつもなく遠くてほんの少しだけ近い彼らに大きく変えられてしまいました。読みかけの文庫本は毎月出るアイドル雑誌に、聴いていた音楽はオリコン1位に輝く曲に、観ていた映画は初回盤に付くDVDに変わりました。


 今でも 実家暮らしで、しかも家にいる大半の時間をリビングで過ごす私の変化に、家族は早い段階で気付いていたと思います。(リビングのテレビでスノド観てたらそりゃ気付くわな) ただ、一緒に住んでいない姉だけは違いました。久しぶりに実家に帰ってきた姉は、私宛てに届いたKis-My-Ft2の会報を目にし、妹が突如としてジャニオタになったことを知ります。そこで一言。


  「え、大丈夫?疲れてる?このままホストとかにハマれへん?」
 
 お姉ちゃん。心配してくれて有難う。でも大丈夫。妹はホストクラブにはハマらず、すくすくとジャニオタ(しかもDD)へ成長していってるよ。 


 私がKis-My-Ft2を好きになって、初めて出たシングルは「光のシグナル」でした。今日のキスラジでいよいよ聴ける…!あんなにもドキドキソワソワワクワクしてラジオを聴いたのは後にも先にもあの日だけだと言えるぐらい。それぐらいに高揚していました。ドラえもん観るの何年ぶりだよっていう。え!歌番組の衣装ドラえもんじゃないやん?!かっこいいやん!!って思ったの私だけ?ニューシングルがこんなにも嬉しくドキドキするものだなんて。24歳にして初めて知りました。それが2014年3月。


 そしてここで私にとって外すことができないお話がSoundRoom。それはそれはもう数え切れないぐらい沢山あるだろうハートフルでピースフルな宮玉エピソード。(たまにハートフルピースフル通り越して怖いぐらいな時あるけど)多くの玉森くんファンがとしくんへ菓子折りを送りたいはず。「いつも玉森くんと仲良くしてくれて有難う」と。私が知っている中で私はこの宮玉がすごく好きで、とても印象的です。
 スノドShake It Upで観た、前から手を挙げて歩いてくるとしくんを無視する玉森くん。からのSound Room
「やっぱ好きだからぁ」

…♡
 シンメに萌えることを知り、アイドルグループを好きになるって、こういう興奮もあるのですね…と震え、ジャニオタって楽しい……と、どんどん沼に沈んで行きました。


 すぐにHIT!HIT!HIT!が出て、そこから焦らして焦らして4ヶ月後に!ついに!Kis-My-Journy!!!歓喜の一言でした。「FC入ってみよかな〜コンサートとか行ってみたいし」っていう24歳が初めてアイドルのFCに入る言い訳にしてたコンサート。ジャニオタといえばトートバッグから何本も団扇の柄を出して電車に乗ってるっていうイメージがあったので、ついに私もそれができる…!ってジャニオタになる前は柄出してる子たちを冷ややかな目で見てたことなんてすっかり忘れて浮かれてました。
 結局私は名古屋と京セラ合わせて4回ジャーニーしました。初めてのKis-My-Ft2初めての遠征。前日楽しみと緊張とで眠れませんでした。遠足前日の小学生か!というツッコミは不要です。絶対そんな学校行事で浮かれる小学生より眠れてないからな!初めて生で観る玉森くんは、ウルトラスーパーミラクルかわいいお顔と想像以上に大きい身体とがアンバランスで、目の前が暗くなりそうでした。それまでテレビの画面でしか観たことがなかった玉森くんが現在まさにそこに存在している…息吸って吐いて踊って歌って仕事をしている……ってことに心が震えて、玉森くんも同い年の男の子なんだ…天使なんかじゃないんだ……ってしみじみ感動を噛み締めました。Only Oneでパジャマの帽子取って羽根舞う中ジャケットに袖を通し、宙を飛ぶ玉森くん観て、あれ、やっぱり天使なのかもしれないと頭を抱えましたが。


「寺西ちゃん!あの右にいる茶髪なのが寺西ちゃん!」
とドヤちゃんは教えてくれました。京セラを一緒にジャーニーしてくれたドヤちゃんは高校の同級生。(その後私は様々な現場にドヤちゃんと一緒に入ります)生粋のDDであるドヤちゃんは、オープニングで寺西ちゃんの存在を教えてくれましたが、当時の私はジュニアに関しては無知であり、もう7人でいっぱいいっぱいであったため、そんな後ろまで観ている余裕はありませんでした。がしかし、今では寺西ちゃんのダンスの綺麗さ故にあの門番ポジション(画面右上ぐらいの見切れにいてすんごい視界に入ってくる)なんだよなって思えるぐらいにはDDに成長することができました。



 その後9月のドリボのチケットが私とドヤちゃん両方の元に届きます。2ドリボモリちゃん〜♡と浮かれる私たち。ただ、その時の私はまだ知りませんでした。ジャニーがやりたいこと、ジャニーズの真髄は、舞台にあるのだと。そしてさらにその舞台は、私の想像を遥かに超えたトンチキミュージカルであることを……